パンチラ追って知らない街へ

すべて作り話です。

吹き曝されて何になる

もうなんもしとうない状態。常々人は1人で生きていけないという標語をいたるところで散見されるけれど、誠にその通りである。疲労感に支配されて真っ直ぐ立つこともままならない金曜日22:58。今から家で待っているのはあたたかい食事や、やさしい家族などではなく捨て損ねた燃えるゴミと、洗い渋った食器たち。そういったもの全て終わらせてくれているようなパートナーが一人でもいたら生活は向上するだろうなという思いと同時に、それを得るための代償として自由を差し出す必要があることに未だ嫌悪を抱く。わたしが今欲しいものと、今後手にしていきたいものを両方目指すことはやっぱり無謀なことなのかもしれない。とはいえ、ここまで歩いてきた道にはやっぱり一つも後悔はないので、今から歩いて行く道もきっと何の心配もいらないのでしょう。それにしたって、明らかに5年前に比べると体力の衰えを感じる。深夜残業の次の日だって、ケロリとしていたのに1週間の疲れは癒えないままにやることばかり降り積もってまた1週間を迎えるような毎日だ。そんな毎日を繰り返していたら、正常な判断ができないことも無理はないだろう。それなのに、日常をガラリと変えて見せる勇気だってないため、わたしは変わらない日々をへとへとのまま歩いて行くしかないらしい。辞めたいとか、離れたいとかは思わないけれどわたしには2ヶ月ほどのまとまった休養が必要なのだ。人との距離だって、適切なものがあるのと同じようにきっと、仕事と自分の距離が近すぎるばかりにこうして余計なこと考え始めるのだろうし、距離を置きたいんだ。君と。そしたら、きっとさあ私たちあの頃みたいに戻れる気がするんだよね。どうかな。PCのブルーライトにやられて、視界が霞む。それなのにそういった想いを吐露する場所も光の向こう側にしかないようで、我々はインターネットに支配されすぎている。緑を眺めてぼんやりしたい。見知らぬ街で昼間に散歩がしたい。これでもかっていうほど甘いパンケーキ、適切な温度で湯を張った足の広げられるお風呂、もうどんな手段だって構わないから私を癒してくれ。1週間お疲れ様でした。