私がMOROHAを知ったのは5年程前のことで、終わらない就職活動に、先の見えない不安な毎日にいよいよ疲弊していた頃だった。丁度、子供から大人に成熟する段階にあったのだろうと思う。やけに感傷的で世の中に牙を向けて、その割に自分はなんて無価値な人間な…
その人はいつもおかしな話をしてくる人だった。 ある時は猛烈に釣りに没頭していると言い出したかと思えばありとあらゆる釣竿を、様々な種類のリールを、またそれぞれの魚に合わせたエサなどをそろえて、川に海に向かい何時間も何時間も魚と対峙したという。…
引用をストックしました
引用するにはまずログインしてください
引用をストックできませんでした。再度お試しください
限定公開記事のため引用できません。