パンチラ追って知らない街へ

すべて作り話です。

20230804

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夏が好きだ。目に映る景色の彩度がグンと上がって全てが色濃くみえるところが、運転中に空の彼方にそびえる壮大な入道雲が、キンキンに冷えた飲み物を一気に飲み干す瞬間が、灼熱の昼間に立ち寄るコンビニの涼しさが、お風呂上がりに当たるクーラーの心地よさが、祭りの浮き足だった人々の様子が、日の沈んだ空を飾る花火が、好きだ。

根暗で出不精な私も、ほんの少しだけ快活に行動してみようという気分になる。なんかさー楽しいことしようよ、って行くアテもろくにないくせ人を誘い出したくなる季節。夏は暑くて然るべきで、冷夏はなんだか盛り下がる。とびきり暑い日に参ったねえと笑い合いたい。そして冬になったら、あの夏はとても暑かったと振り返りながら2023年の夏を思い出に鍋でも食べよう。

この前の女子(というには少々年増な気もする)会は、思い思いの愚痴と下品な話ばかりに花を咲かせて本当に楽しかった。女性に夢と幻想を抱いている方には大変申し訳ないが、女性同士だけで繰り広げられる男性には聞かれてはならない会話って絶対にある。韓国料理屋の男性店員は聞き耳をそば立てていたのかもしれないけど、もしそうだとしたら申し訳ないくらいひどい話ばかりで最高だった。主に私が。それがいい、それもいい。仕事で接する年配の男性陣に、最近の女性はしっかりしているよねと皮肉めいた褒め言葉をいただくことがよくあるが、女性は随分前からずっとしっかりしている。それを発揮する場面が少なかっただけだ。男性ばかりが社会的地位を独占してきたのだから何を今更、と思う。私の周りの女性たちは、自分の意見を貫く強さがあって、思いやりと正義の塊なんだよな。慎ましく、一歩二歩下がって歩く前時代的な一面はひとつも見られずに、道なき道を自ら切り開いて歩いていく逞しさがある。そこいらのひ弱な男性よりよっぽど心強い存在だと思う。そんな女性たちに囲まれていることで、私自身も強くいられる気がしてとてもありがたい。私はとても気が弱いから、彼女らがかっこよくみえて仕方がない。最近「自分の周りにいる人間5人の平均が、自分の人となりである。」という文章を読んだ。今の私の周りにいる力強い女性たちに紛れて、私も知らない誰かから強く見えているのなら嬉しい。もっと強さを身につけて、彼女らみたいに自信と活力に漲った女になりたい、そう願ってやまない。