パンチラ追って知らない街へ

すべて作り話です。

20221115

私の誕生日を祝ってくれた友人の誕生日を忘れていたことを思い出した。申し訳ない。遅れている上で、いつ頃祝うべきか日々考え巡らせているけど、そんなもの早い方がいいに決まっている。それでも何をあげようかでまた悩んでいたら、ついぞ忘れて夜遅くなってを3日間くらい続けていて本当に出来が悪いなと思う。会社の給与が固定残業制度になって、早く切り上げたものから順に得するシステムに変わった。今までは青天井で、基本給が低いぶん皆んながダラダラと残業しながら稼ぐような会社だったのに今では夜の20時を過ぎると会社は静けさを纏って、人がいないエリアからは徐々に電気が消えていく。そんななか相変わらず仕事に追われているのがこの私である。誰もいない社内で、私以外の人間なら簡単に終わるはずの、ごくわずかな業務に数時間とかけて、それらが降り積もったかと思えばいつのまにか数日と経ち、それなのに上がらない業績に頭を悩ませて夜は眠れず、体調の悪いまままた次の朝を迎えるなどといった悪循環から抜け出せないでいる。どうしようもなく死にたくなる。人身事故のニュースが他人事には聞こえなくなってきてからが、人生の本番という気もする。この社会には、善良な無能と、邪悪な有能が存在している。私はどちらだろうか。邪悪な無能ではないと願いたい。私の身に降りかかる出来事をあまり楽しめなくなった原因は間違いなく自分自身にあるけど、それを絶対に認めたくない自分とが混在している。わたしはどんなに単調な毎日であっても、楽しさを見出せることを長所としていたのに。情緒を乗せたシーソーは今日もすごい速さで生きると死ぬを行き来している。私に音楽が文学がなければもうとっくに死んでいだだろうと思う瞬間がある。毎日想像だにしなかった劇的な事変が巻き起こって、生活が一変してしまえばいいと願っている。それは良いことである必要はなくて、自分の周りの大切な人々を失わない程度の天災であるとか、通勤途中の道にでかい穴が空くとかそういうの。大雪とか1週間続く原因不明の竜巻とかでもいい。つまり私には一切非がない合法的な理由で仕事をめちゃくちゃ休みたいだけである。あとは旅に出たい気もする。福島県灯台を見に行ったり、フェリーに乗って鹿児島に行くやつやりたい。年内は難しいかもしれないから、来年早々に行ってこようと思ってる。なんだ、まだちゃんと生きる予定があってよかった。