パンチラ追って知らない街へ

すべて作り話です。

季節をさらう雨のあと

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冬の最後の悪あがきみたいな嵐が過ぎて、3月30日から確実に春がきた。気温は20℃をこえて、やわらかな日差しとあたたかな風が吹く。そして桜がいままさに、咲き誇ろうとしているところ。

わたしが入社した時からずっと部を牽引してきた偉い人がエリアを離れるということで、大規模な送別会が行われた。街を見渡すと同じように、団体のへべれけたちが右往左往している。花を持って歩いている成人男性を見ることは、この時期くらいしかない。

今年は3月31日が金曜日だったおかげで、区切りをつけるにはちょうど良く、まるで大晦日のように盛大な終わりだと思った。きっと送り出される彼彼女らも、気持ちを切り替えるにはちょうどいい日だったろうと思う。

これから過ごす彼彼女たちの、私が知らない日々を想う。人生のうちのほんのわずかな期間だけ、わたしたちは確かに交じり合っていた。別れに際して、今私ができることなんてこの先の人生をよりよく過ごせますようにと祈ることくらいだ。

ノロノロ書いてたら4月を迎えた

数年後の自分に手紙書く。管理職、まじやばい。超しんどい。今まで批判ばかりしていた立場の矢面に立たされること、批判される側になること、見られる側になること。こんなにも、重い。大変な気持ち、プレッシャー、重圧と、そこに期待もしてて欲しいといったわずかな自尊心の狭間にいる。経験したことのない鮮やかな感情。たぶん、いまだけのやつ。

一気に見える景色が変わり過ぎて目眩する。今日何喋ったか全然思い出せない。今、すごく眠たい。やんないといけないこと多すぎる。でも何から手つけたらいいかわかんないし毎日ヘトヘトで、床で力尽きてる。今までとは違った疲れが襲ってくる。プレイヤーのときは、あんなにも楽だったんだな。失ってから気づく。あまりにも愚か。でもならないと分からなかったんだもん、人間やっぱり当事者になんないと想像できないことだらけ。人生設計もままならない、私の毎日はどこに向かってるんだろう。もうよくわかんないけど、数年後の自分が幸せだったらいいのにな。幸せですか?大丈夫ですか?このまま進んでも。