パンチラ追って知らない街へ

すべて作り話です。

年を重ねて、知らない街へ

(仮)大人

2022年の日記を記していないことが大変悔やまれる。1年前にわたしはどんな景色を見ていたのか、全然思い出すことができない。今年は書くぞ。今の私をちゃんと残すぞ。28歳なんて迎えてみればただの日常の延長に過ぎなくて、劇的に世界が変わってしまうことも…

日常と和えるパスタソース

例えば何の前触れもなく突然深夜に焼き菓子をこさえること、柔軟剤をその日の気分で変えること、平日の整理整頓や洗い物は見てみぬふりしながら荒れていく部屋を、大好きな金曜日の夜更かしを、決してだれにも咎められないこと、休日は午後にのそのそと起き…

足踏みで減らす靴底

今年も無事生きて、25歳をむかえることができました。おめでとうございます。を、ありがとうございます。いくつもの祝福たちを小脇に抱えて、一日中はにかむ頬を内側から噛み締めながら仕事に励んでいた。今年はいよいよ嬉しくなくなるだろうと思っていたの…

選りすぐり

ぐったりと肩を落としながら、駆け足でバス停に向かう朝も、くたびれて重くなったからだを座席にあずける夜も、随分と慣れてきたところ。まだまだ道半ばで、息を切らし立ち止まる日もあれば、自分を奮い立たせながら歩を進める日だってある。一年また一年と…

梅雨生まれ

かかってこい、まだ見ぬ未来。 と、今日の自分めがけて啖呵をきってから早一年。本日をもちましてわたしは22歳です。今年もたくさんの祝福を全身に浴びながら、このブログを更新します。毎年わたしが産まれた日を覚えていてくれて、ありがとう。 もちろん今…

バースデーガールの憂い

「ハタチを過ぎたら誕生日がたのしみではなくなってしまう」 散々人生の先輩たちから、そうおびやかされてきた。 20歳と書いてハタチと読むの "本気と書いてマジ" みたいで好きだった。もう一生、名乗ることはできない。日本のエライ人たちへ告ぐ、各年齢の…