パンチラ追って知らない街へ

すべて作り話です。

20230723

日々楽しく、充実した毎日を送っているはずなのに悩みが尽きないのはなぜだろう。答えの出ない問いに頭を抱えている。一歩踏み出せば、また違った景色が見られるはずなのに、その一歩が怖くてたまらない。おんなじ悩みに飽きてきて、重たい蓋を閉めて、目を背けている。ゴミ出しの日に出し忘れた生ゴミみたいに腐敗して、ひどい臭気を放つそれはもう怖くて開けることができない。だからいっそのこと、目に見えない場所に追いやって遂には捨ててしまいたいくらいだ。人によってはそれを逃げと捉えて、わたしをいくじなしだって詰るんでしょうが、今はそれでいいとさえ思う。母親に打ち明けてみても、今あなたが若いからそう悩めるだけであって、10年後に同じことで悩めるのかと言われてまったく参考にはならなかった。24歳で家庭を持った母には私の気持ちなど、これっぽっちもわかるはずないのに、打ち明けた私が馬鹿でした。ようやっと、人生の岐路に立とうというときにあと少しの勇気が出ないのは何故だろう。私は何が怖いんだろう。もう何に悩んでいて、どういう未来にしたくて、そのためにどう今を歩いていけば良いのかが全くわからない。分からないから、怖いんだ。そうこうしているうちに、その問いは徐々に重みを増していく。この世界に運命の人なんていないし、劇的な変化も、感動的なドラマもない。自分がした選択の積み重ねた先にある、圧倒的な必然だけが立ちはだかっているだけなのだ。